私たちは声のする方へと足を勧めた


屋上に出るドアの上には私の特等席がある


そこには、誰も立ち寄ってはいけない


なのに、そこから声がする


私は、警戒しながら近づく



「おい」



私が声をかけるとそこにいた奴らは驚いた顔をしていた


一人の男がすぐに冷静を装い声を発した



「今日からここは俺らのシマだ。この椅子お前のか?」


「だったらなんだ」


「座り心地いいよな、貰うわ」


「お前ら本当にうちの生徒か?」



ここは先生も立ち入ってはいけないことになっている


なのに、なぜこいつらはいるんだ


うちの生徒ならわかるはずだ



「俺ら今日転校してきたんだよ」