しばらくすると大きい音を鳴らしながらアジトに近付いてくる



「よー華梨奈」


「海盗!お前だけは無事で帰れると思うなよ」



海盗は、狂ったように大声で笑う


今の海盗は、不気味でしかない



「華梨奈、最後に聞くぞ。俺の女になる気はないか」


「ない!」



私は自分でも驚くほど殺気を漂わせていた


周りはそれに怯えているだけ


それでも、目を逸らすことなく真剣な顔で答えた



「お前ら!怪我したら許さねーからな」



この言葉が喧嘩の合図となり下っ端たちはただただ下っ端を潰していく


世界一を舐めたら死ぬぞ


今残ってるのは総長の海盗だけ


幹部は瞬殺だった


私は迷うことなく海盗を殴った


でも、なぜか止まらない


海盗の意識はもうない


なのに、やめられない



「華梨奈!もうやめろ!」



声の主は紀希だった


私の大好きな声


やっと止まった手


ありがとう、紀希