君の夢は僕の夢

って、言っても家には誰もいないんだよな


私以外の家族は死んだ


私の父はヤクザの組長をやっていた


いつも、跡継ぎはいないのかって話ばかり


母は、父にベッタリだった


いつも、私だけが独りだった


それでも、幸せだった


そんなある日、父を恨む奴らが家に乗り込んできた


私は、その時いなかった


その時は、副総長が亡くなったばかりで気持ちが落ち着かなかった


だから、家にも帰らず荒れていた


そんな私を父は寝ずにずっと帰りを待っていてくれていたんだ


私はそんなことも知らず一週間ほど帰らなかった


つまり、父はそのあいだ寝ていなかったことになる


そのため、体力も底をついていた


私が殺したも同然だ