蝉愛。



体育会では兼尾がリレーで大活躍だった。


萌音はずっとアナウンス放送のために放送テントからその様子を見てた。


2年生の女子たちはそんな兼尾をみてキャーキャー言ってる。


「なかなかやるじゃん」


だけど萌音に
ときめく何かが無かった。


兼尾にはもちろん頑張って欲しかった。




だけど目で追ってしまうのは、
久々に見た別ブロックの賢人だった。