ほたるが手をポンッとたたいて、なにかひらめいたようだ。
「この動画、ネットに載せたらすごい人気者になるかもよ!?」
「え?ね、ねっと!?」
ほたるが動画が見れるアプリを見せてきた。
「このアプリすごく人気で、一般人が歌を歌った動画を投稿しただけで芸能界デビューできた人もいるの!
もしかしたら、ほたるもなれるかもよ…?」
「げ、芸能界……!?
い、いいよ私…芸能界とかそういうの興味ないし…。」
地味なよつゆにはそんなことに夢見たことなんてなかった。
「大丈夫!ほたるも協力するから!
学校の人とかお家の人にばれたくなかったら顔が見えないように編集もできる!
よつゆは歌うだけでいいの!」
「そ、そんなことができるの…?」
よつゆは腕を抱え、考えた。
世界中に自分の歌声が聴かれるなんて……と思ったよつゆ。
でも、歌うだけなら……!
「うん……いいよ」
