狼な彼と赤ずきん

「何で……何で狼さんは私を避けるの!」



思わず、声を上げてしまう。



「こんなにあなたのこと、好きなのに……!!」



――ああ。



ついに、言ってしまった。


彼はどう思うだろう。


私の下で目を開いて固まる彼を見て、泣きそうになる。


こんな私を、馬鹿だと思うだろうか。


こんな私に好かれて、迷惑だと思うだろうか。


マイナスな感情が次々と押し寄せてきて、思わず、彼を押さえつける手を緩めてしまう。


その途端。



「っ……誰にこんなことを教えられた!」



狼がそう叫んだかと思うと、視界が反転した。