狼な彼と赤ずきん

「この前みたいに、優しくされたい。いっぱいお喋りして、楽しく過ごしたい」



「ふうん。それだけ?」



「それだけ……って」



他に、私は何を望んでいるのだろう。


しばらく考えを巡らせて、それから私の全身がかっと熱くなった。


またキスをされたいとか、抱きしめられたいとか、この前みたいにちょっと乱暴にベッドに押し付けられたいとか、ドキドキさせられたいとか。


その先は分からないけれど……自分が何か「いけないこと」を望んでいるのだと気付いてしまって、私はひどく動揺した。


視線をせわしなく、天井や壁に泳がせる。



「答えはもう出てるみたいだね。じゃあ、どうすればいいか教えてあげよう」



にやりと、狐が笑う。


私はごくりと息を飲んだ。


彼は私に顔を近づけて、耳打ちする。