「"俺、好きな子いるから"。このセリフあんたは後何回聞くつもりなん?」


「え?そんなの知んない。私は私の想いを先輩にぶつけるだけ!」


「先輩からしたら傍迷惑は話やで」



そう冷たい目を私に向けて言う結衣。おっちゃんも話知らんくせにうんうんと頷く。



「だって言い続けたらいつか振り向いてくれるかもせんやん??」


「あんたやっぱポジティブ。うざい思われるだけや。それに振り向かせてどーするん?付き合うんか?」


「え。考えてない」


「はぁ!?」



ケロッと言う私に結衣は声をあげる。


振り向かせた後のことなんて全然考えへんかったや。付き合うんかぁ。先輩と付き合う……。



「あんた何考えとん!?」


「や、だって伝わったらそれでいいかなって。だって先輩可愛いんだよ?私が好きな食べ物何ですか?って聞いたらいちごって答えたんだよ?いちご。ほんま可愛いやん」