朝焼け

「ゴメンね、急に母さん連れてきちゃって。
どーしても薫に会いたいってうるさくて…」


「ううん、楽しかったよ?人見知りしちゃってあんまり喋れ無かったけど…雄のお母さん、面白い人だね。
雄に良く似てる」



「ぇ?俺似てる?
まぁ、薫の事気に入ったみたいだし、良かったけどね」


「え?本当に?良かった~、嫌われたらどうしようかって必至に嫌われないように努力したの~」



急に雄が真剣な顔になる。


「ど…どうしたの?」



「抱き締めていい??」


「だから…聞かなくていいよ?
私は雄に抱き締めて欲しい」



「薫ぅ!!」



ガバっと抱き付いてくるが、やはり壊れ物を包むかのように優しく抱き締められる。


心地良い…

やっぱり雄に抱き締められるって落ち着く。


そう思った時。


急にドアが開いた。