「もしもし?」

慌てて電話に出る薫。


「薫?分かる?雄だよ」



「…っ分かるよ。分からないワケ無いよ」


薫の頬を涙が伝う。



「外のさ、メリーの小屋の屋根、見てみて?」


雄が優しい声で言う。