「いいから、いいから!
俺こう見えて結構力持ちなんだぜ!だから、全然大丈夫!」

そう言われるがまま、萌優はドキドキと心臓を高鳴らせながら、龍樹の背中に乗った。

(やっぱり私……。)

少し照れながらある気持ちがちらつく。

「じゃあ、とりあえず向こうの方行こーか。」

楓也がそう言って皆を誘導し、自道に歩いていた。

結構な距離を歩いた所で、帝翔が龍樹の近くへと歩く。

「代わろうか?そろそろ急な坂入るし。」

そう言うものの、龍樹は首を横に振る。

「大丈夫!俺、力持ちって言ったろ!」