君のために僕ができること。

すかさず、その手を振りほどく。

「相手したらいいんだな。」
めんどくさそうにつぶやきながら、ため息をはいた。

「やっとわかったか〜。」

「んじゃ、こっちからっ!」
そう言って4人の上級生たちが一斉に殴りにかかる。

しかし、それを全て避け、4人のお腹に向かって拳を勢いよく入れた。

4人ともその一撃で立てなくなりお腹を押さえて倒れている。

楓也は無表情のまま、何言わずに去っていった。

教室のドアを開けると、全員の顔がこちらに向き、こそこそ何か言っている。

「あいつだ。」

「そうそう。あいつだ。」

「さっき、上級生4人を一人で占めたやつ。」

「まじかよ。てか、白星って噂ではよく聞いたことあるけど、初めて見た。」

「あー、俺も俺も。」