すると、楓也が頭を抑えだす。

「どうしたの!?」

「思い……出した。゙澄海玲゙。」

楓也は全てを思い出した。

「そうだ。澄海玲だ。
俺も澄海玲と一緒にいたい。」

楓也は笑顔を見せてくれる。

「やっと、笑ってくれた。」

その日はLINEで記憶が戻ったと、皆に連絡した。

「楓也……さっきお医者さんに聞いたら、
私ね、もって後1年って言われた。
今こんなに元気だけど、これからが早いらしいの。」

死ぬのは怖い。でも、その怖さは皆のおかげで和らいでいる。