皆は驚きのあまり言葉が出なくなっている。

「心臓の病気?澄海玲ちゃん、死んじゃうの?」

萌優と蒼麗は泣いていた。

「私ねどうせ死ぬんだったら、大切な人をつくらないでおこうって。でも、皆が教えてくれた。
だから、まだ。生きることを諦めたくなかった。」

その日はたくさん泣いて、現実を改めて受け止め、心を整理してから楓也の所へ行く。

「まだ、なんか用?」

相変わらず冷たい。

すると、澄海玲は涙をこぼした。

「なんで?なんで、思い出してくれないの。
私だって長くないのに……最後まで一緒に居たいのに。」