「…何?」

オレは彼女達に用件を聞いた。

「今、平気かな?ちょっと来てくれない?」

「どこへ?」

「うん、内緒」

随分と怪しい感じだったがオレは彼女達に従う事にした。


オレが連れて行かれたのは外にある運動部の部室が並んでいる所の裏。休み時間でもあまり人が来ない感じの場所だ。


こんな所に来て何が始まるってワケ?


…何か…やられちゃうんかなオレ。


その場所に一人の女のコが待っていた。

オレを呼びにきた女のコの一人がその子に声をかけた。

「真菜、村上くん連れてきたわよ」

「ありがと」

「え?オレに用があるってのは彼女なの?」

「そうよ?じゃね」

そう言うと彼女達は去って行った。


「あたし、久藤真菜。ねぇ、あたしと付き合ってくれないかな」

あぁ…それか。


「あいにくだけど…お姉さんも知ってるんじゃないの?オレ彼女いるらしいからダメじゃん!?」

彼女は少し笑って答えた。

「知ってるわよ?年上の女とホテルから出てきたもんね?キレイな人だったよね」

「…まさか」

「あたし見ちゃった。実はあたしもあのホテルに入ろうとしてたのよね。キミの彼女って…先生でしょ?」