「あっ!浩先輩!!もう集会終わっちゃいましたか?」


「あぁ。久しぶりじゃんゆいちゃん。だいぶ前に終わってるけど、隆はまだいるよ。」




「入部希望の転校生です!」




「あぁーどーりて、見たことねぇ制服で。いーよ入る?」




部屋にはいってひとまず適当なところに座る。
バスケ部の部室にしてはきれいで、おしゃれな家具がそろってる。
高山くんは、バスケ部の説明を小見山先輩から聞いているし、唯は市場先輩から朝のつづきで説教を受けている。

「みなみは、高山くんと仲いいんだね。」


「幼なじみだから。」


「そっか。これから、よろしくね。この学校変なところ多いから困ったりしたらなんでも言って」


「うん。ありがとう。」






「みな、帰るぞ」



みなみがパッと顔を上げたところにはもう話の終わった高山くんと小見山先輩、説教を終えた市場先輩とがっつりしぼられたゆい。


さっと駆け寄っていくみなみの姿に、きっとこの二人には二人にしかわからない世界があるんだとその場の全員が察知した。


「たかぁ。入ることにしたの?」


「まぁ、朝と試合だけだって言うから。」


「そっかよかったね。これから、よろしくおねがいします。」



「「はい」」


「んーもういいから帰るよ」


「じゃあ、さようなら」


「うん。またね」