「だから気になった。また初めて会った時のように泣いてるんじゃないかって。
そしたら本当に4番さんがいたから、しかも傘も差さないでずぶ濡れだったから余計にびっくりした。
それから4番さんは俺が勝手につけた愛称、4番さんが椎原くんって俺を白々しい呼び方をするよりいいでしょ?」
土手に来てくれた理由は分かった。
椎原くんと同じクラスの女バスの子たちもわたしのことを考えてくれていたことも。
わたしが部活を辞めることじゃなくて、最後の大会に出ないで自分たちが引退してもいいって……。
でも最後のはよく分からない。
白々しいって……椎原くんは椎原くんでしょ。
じゃあなんて呼べばいいの?くん付けを辞めればいいのかな。
わたしは次の角は何も言わずに右に曲がった。
横で「えっ、そっち?」なんて言いながらついてくる。


