あの日、キミが流した涙の先へ




「どうしたの、未希?食べないの?」



今の見てないよね?不審じゃないよね?



退部届、封筒から落ちてないよね?



と自問自答しながら、平生を保つ。



だけど心臓はいつ、この三人の誰かにバレてしまうかが心配でどんどん鼓動が上がっていく。



「今日お弁当持ってきてないから買いに行かないとで、その前に春野先生にも謝りに行かなきゃいけないから先食べててくれる?」



「分かった!どうか春野先生から早く解放されることを祈ってるよ」



「春野先生話し出すと長いもんね!頑張って!」



じゃあ行ってくるねと言って、三人に手をひらひらと振られながらわたしは教室を出た。