―ガンッ
リングに音を立て、床に向かってボールは弾かれた。
そしてそれから数秒たたないうちに、試合終了のブザーが会場中に大きく鳴り響いた。
0になったタイマー。
その瞬間、会場からは拍手と大きな声援が湧きだした。
仲間たちはその場に泣き崩れていた。
54-56
「…負けた」
喉がすごく渇いていて、出た声はとてもカラカラだった。
仲間たちが泣いてるのに、自然と自分からは涙が溢れてこなかった。
なぜなら……試合中に思ってはいけないことを思ってしまったせいで
この試合に負けてしまって
敗因はわたしだから。


