あの日、キミが流した涙の先へ




そんなこと試合に考えちゃいけない。


わたしは自分の前に常に立ちはだかってくる相手校のプレイヤーから抜け出そうとゴールから離れて走り出した。


その姿を見ていたメンバーがわたしにパスを回してきた。


「未希!」


もう時間はない。


シュートのチャンスは1度だけ。


スリーポイントのラインより少し離れたところから、わたしは相手のプレイヤーにガードされる前にシュートを放った。


でもシュートを放つ寸前……


無理やり閉じ込めた弱気な自分がまた現れてしまった。


”シュートが決まらなかったらどうしよう”という自分が。


わたしは思わず息をのんだ。