仁人はどうでもいい人にキスなんて

する人じゃないよね？？

大丈夫。それはあたしが1番分かってる。

期待しちゃいそうで怖い。

恋愛なんて今までにないから分からない。

喧嘩に対しては詳しいけど…！

グルグルと考えているうちに

あたしは再び眠りについた。

＊ ＊ ＊

「桜良っ！桜良！」

お父さんの呼ぶ声で目が覚めた。

起きるともう6時。あたし寝すぎ…。

「なに…。」

「東雲の連中の息子が桜良に用だって

来たんだけど、ふりはらっといていいか？」

また………？ほんっと、迷惑な人。

でもここで振り払うと後で何が起きるか

想像しただけで嫌になる。

また仁人を巻き込むのだけはごめんだ。

「…いいよ、あたし、出るから。」