「あたしーっ…キス………」

顔が火照るように熱くなった。

怖いくらいに覚えてる、仁人の唇の感触。

昨日のあの状況じゃキスした理由なんて

とてもじゃないけど聞けなかった。

でも、今さら聞ける気もしない。

その時、携帯が鳴った。

見ると、奈津からだ。

『今日、学校休みですか? 奈津』

そっか…。無断欠席したからか。

『ごめん。今日は休む。みんなによろしく。』

と返事をして枕に顔を伏せる。

でも、今は欠席とかどうでもいい。

仁人のことが頭から離れない。