「桜良さん、コイツどうします?」

大榎組のうちの1人、仲井奈津(なかいなつ)は

あたしにぶつかった男を睨んでいう。

「ひっ…!す、すみません…!命だけは…!」

…はぁ?お前の命なんて興味ないっつの。

「…あたしは興味ない。好きにすれば。」

奈津にそう言い放つと、あたしは

踵を返して学校を出た。

「ちょ…!桜良さん、いいんすか!?」

奈津を含め何人かがあたしに言うけど、

ほんとにどうでもいい。

ただぶつかった奴にかけてる時間なんてない。