群青キャンバス〜先輩と私〜



笠井先輩から唐突にそう声をかけられ、ギクッとなった。
ど、どうしよーーー…!
私は咄嗟に立ち上がり、慌てて弁解を始めた。

「あっあのですね、別に用があったわけではないんです!えーっと、あ!迷子!ちょっと迷子になっちゃって、迷い込んで辿り着いたのが偶然ここで…!
私ったらドジーーー!あはっ、はははは」

そう言った瞬間、血の気がサーッと引いていくのが分かった。
なに、今の言い訳。なに、迷子って。酷いにもほどがあるだろう…!
テンパってたから声もガタガタだったと思う…。