好きじゃないはずだった


がちゃり


「どーぞ」

背の高い千颯はドアを開けたままあたしを待ってくれた


やっぱ先輩なんだなー

こーゆーときに自覚する


「どーもどーも」



リビングに入ると前来た時よりも家具が増えていた


それがわかるぐらい毎日きてるんだ



結構すごいことだよねーこれって




千颯はソファーに座って寝転びながらスマホいじってるけど

あたしがそんなくつろげるわけもなく

テレビの前に座ってバラエティ番組をみた


たまにすっごい笑いそうになるけどすこしこらえて。



そんなこんなしてたけどお母さんたちが帰ってくる気配はなくて


気付いたらもう12時になっていた




「ひま」

千颯がつぶやく

「んね」


ほんとにひまだ



「なにする?」


「なんもすることないんだけど」


「たとえば」

「うーん」


「おしゃべり?笑」


「はぁ?なんの」


「愛美先輩のこと聞きたい!」

「意味わかんねーし」

「デートとかした?」

「したけど別に」

「手繋いだ?」

「しらね、たまにな」

「あらー、もーなんなの!」

「なんなんだよ笑」

「かわいい?愛美先輩」

「しらねー」


「告ったの!?」

「告られた」


「わああああああああ」

「きもちわりーなー」

「もー青春!!パラダイス!!」


「お前はできねーの彼氏」

「できないねー」

「不思議なもんだな」

「ん?なにが?」

「いやべつに」



「ふーん、てかホント暇なんだけど」


「だからなにすんだよ」

「とりあえず、お菓子食べよ!」

「とりあえずって、なにがいい」

「なんでも!」



ソファーから立ち上がるとキッチンに行って、いきなり机の上にお菓子をドサドサッと置いた


「ん、コーラ」

「さんきゅーべるまっち」



お菓子の包をあけてチョコレートやポテトチップス、クッキーをバクバク食べる


あーーーーこの時間の糖分と塩分サイコーーーー!!!



「おい、俺にも分けろ」


「しょーがないわけてやる」


「おれんちだぞ」

「はいそうでした」

「笑」





「あのさ、お前恭介のこと好きなの?」



「はい?やだやだ」


「やだってなんだよ」


「男としてみてません」


「あーな、あいつは違うと思うよ」

「え?」

「夏葵のこと好きだと思う」


「気付いてやれ」


「え、なわけ・・・」



そーえば唯にも言われた。

なんで


恭介があたしのこと好きなんてありえないよ・・・


「まあ決めるのはお前だから」


「え、あ、うん」



優しく笑った千颯はほんとに弟のことをおもってる感じがして



それ以上会話を続けることが出来なかった