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「いつまで泣いとるんや。」
「うっ、…だって、止まらなくて…」
かれこれ10分くらい泣き続けているけど、
なんか次から次へと感情が生まれてきて、
涙が止まらない。
私もいい加減泣き疲れた。
「なぁ~、澪」
「っ、…何っ…」
「キスしてええ?」
「!!!!は!!!!?」
一瞬フリーズしちゃったよ。
おかげで涙も止まったけどさ。
「なんで…?」
「なんかしたくなった。」
「……。
だ、ダメ…って言ったら…」
「うーん…」
今度は晴が、考えるポーズのままフリーズした。
「……やっぱダメ。」
「あ?なんでな。」
「晴、私のこと好きじゃないでしょ…?」
晴は冷静な顔をして、私の瞳を覗いた。
その見透かすような目に、私の考えがバレてるのかもしれないと不安になる。
私の、ただ晴に好きだと言われたいっていう願望が…。