竜宮城に帰りたい。





「なにしょんや。」


「晴、寂しくない?」


「……は?」


「いいんだよ。
寂しいなら寂しいって言っていい。
嬉しいなら素直に喜んでいい。

私はそれを責めたりしない。」


「……」



やっぱり…
晴は乙姫様にそっくりだ。

意地っ張りで、嫉妬深くて、
寂しがり屋のワガママな人。

だけど、浦島は
そんな乙姫様がいとおしくていとおしくて

いとおしくていとおしくて…





「意地張ってないで、乙姫様は、
浦島に会いに行けばよかったのにね。

行かないでって言えばよかったのにね…。」





その瞬間、晴の目からポツリと涙が落ちた。



ああ

なんて綺麗な涙なんだろう…




私はその涙を

今まで見たどんなものよりも
あの浜の海より夕日より

綺麗だと思った。