でもこのまま祐くんの腕のなかに居続けるのはいけない気がする。
だって…
「ゆ、祐くん…」
「何や」
「私…晴のこと
好き…だから、ごめん。」
「……
まだ告白もしとらんのに、
先手打たれよったの。」
「ごめんなさい…」
祐くんはふーっとため息をつくと、
私の手を離した。
「悪かったの。」
「あ、謝らないで…」
祐くんは苦い顔のまま、私の目を見た。
「嬉しかったから。」
「……」
「ありがとう。」
「ほんま、変わったの、澪。
最初ん時よりよっぽどええ女や。」
祐くんは優しく笑うと、
私の頭をポンポンと叩いた。
安心する…。
誰よりも、私がいいと言ってくれた。
それだけで、生きる力がみなぎるような気分だ。
「戻ろうで。」
「うん。」
祐くん、私は祐くんの気持ちがよくわかる。
劣等感のなか、埋もれないように生きて、
一番大切にしたい人に
あなたより大切な人がいる
と、告げられる。
それでも、止まってはいけない。
埋もれないように
止まっちゃいけないんだ。



