夏休みもついに半ば。

外は熱。

内は冷。
NEWSでは熱中症予防の情報。

カチッ

【皆様こんにちは。午後のニュースをお伝えします。】

【それでは、今日の色占いについてです。】

【紫を選んだあなた!!今日はあまり外に出ない方が良いでしょう。不幸があなたを襲います】

「・・・つまらないな」
ポチポチ

「はー、一応副会長とかやってるけど、特にやることもねーんだよなー。」

♪♪♪
♪♪♪

「は?電話?」

♪♪♪

カチッ
「もしもし?どちらさま?」

『あ、もしもし?聞こえる?』

「・・・誰だてめぇ。」

『君を想う人間だよ。』

「気持ちわりぃなぁ!!何様のつもりだ!!」

『何様のつもりかって?人間のつもりだよ』

「で、何の用なんだよ変態野郎。」

『むむ?変態野郎とは侵害だなぁ。ボクのプライドが傷ついてしまうよ。』

「ハン!知ったこっちゃないな!」

『それで、要件についてなんだがーーー』

『君に妄海痴夜を観察してほしい。』

「は?」

『ん?わからなかったかね?ならもう1度言おう。妄海痴夜を観察してほしい。それだけだ』

「妄海痴夜?一年野郎を?なんでだ?」

『妄海痴夜は人類にとっておかしな生命体なんだ。名誉ある仕事だと思わないかい?』

「は?思わねぇよ。気持ちわりぃ仕事だな。断るぜ。」

ポチッ

プツンーーーー

「はぁ、何なんだよ全く。気持ちわりぃ。気持ちわりぃったらありゃしねぇ。」

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「ウー、暑いねェ。」

「そうだねー、夏って感じがするよね。」

美有家2階。美有真衣自室。

「愛梨朱ちゃん、旅行とかした?」

「ううん。ぜーんぜん!暑くて外に出るのもしんどいもん!!」

「やっぱりそうだよね。でも一夏の思い出くらい作っておきたいよね・・・」

「そだねー。」

「今度遊園地とか行く?」

「あ、いいねー!流石真衣!」

「え、そうかな・・・」

「んもー!!ほっぺ赤くしちゃって!照れ屋さんだなぁ」

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「暑いついついつい!」

深夜。街灯の灯りだけが頼りになる小さな公園。ブランコに座り読書を楽しむ少女が1人。

「むっはぁ!!暑いけどもやっぱ雰囲気だよね雰囲気!」
髪をイジリながら読書。
「はー。早く新刊でないかな・・・」

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