オートロックから中に入ると、自動ドアが開いてエントランスに入る。 広い。 ワンルーム何部屋くらいだ。ただただ広い。 正面のエレベーターに飛び込むと、6階を押す。 「えっと、あの……」 言った唇を、また塞がれた。 少し濡れた髪が、顔に掛かる。 ―――うう、……良い匂いだ。 「……帰さねえよ」 ええっ!??? 目を見開いて固まった。 携帯が、車の中で鳴り始めていた。