翌日。


この前の事故った女子高生が訪ねてきた。


「彼いますか??この前の」


「彼………」


「助けてくださったお礼が言いたくて」


助けたっていうか。


お礼ならこの店だけでいいだろう。どう見ても、布勢くんに会いたくて来たみたいだ。


「布勢さんならここにはいませんよ」


電話応対の終わった菜々子さんが冷たく言い放つ。


「布勢さんて言うんですか??」


舌打ちする菜々子さん。
裏の顔が見えた。


「菜々子の彼氏なんで。ちょっかい出さないでくれる??」


威嚇する。
バチバチと火花が散るふたり。


「菜々子だって、カッコ悪」


「なんですって!?」


いやその前に、彼氏でもないし。