そして。
ひと月も経った頃。


なんとなく、お付き合いが始まったのか??と、思われた布勢くんが、


隣の市の支店にヘルプで異動になってしまった。割りと遠い。


「寂しくなるね」


「ちょくちょく遊びに来ますからっ!!浮気しちゃダメですよ!?」


手をしっかりと握られた。


――ああ、やっぱりなんか、可愛いんだよなあ。


年下ってだけで、現実味がないっていうか。


私の存在自体がマスコットキャラみたいだけど。