あの日の出来事以来
桃とは口を聞いていない。
家は隣同士で毎日顔を合わせる
けれど
もう昔の俺たちの姿はそこにない。
俺自身もあの日
どうすれば良かったのか
未だに答えを見つけられていない。
だけど
一つだけ確かなことは
桃と心が離れて
俺の胸の奥が苦しく痛むことが
俺が桃を想っていた何よりの
証拠だということ。
おばさんの話では
あのあと桃は
小林というヤツと付き合い始めたらしい。
おばさんは
「桃はてっきりシゲちゃんと付き合うもんだと思ってたのにねー。」とか
言ってたけど
今の俺には残酷な言葉でしかない。
そして
俺と桃との間には
気づけば3年の月日が過ぎていた。
そんなある日…

