「あの日のこと、ずっと後悔しててん。」
だけど
あの頃のバカな俺はもういない。
「ホンマごめん…。それだけは桃にずっと謝りたくて…。あのときの俺はどうかしてたよな。」
柄じゃ無いけど
この胸の奥にしまってた気持ちを
今度はちゃんと届けたい。
「俺は桃とはずっと一緒にいることが当たり前やと思ってたんや…。だから、桃への気持ちなんか気にもとめんかった。」
桃のことが好き。
3年前には伝えられなかった
ただその想いが…
桃へのこの気持ちが
今はこんなにも溢れているから
今度はちゃんと伝えるよ。
「俺は桃のことが好きや。…多分、桃に初めて逢ったあのときからずっと…俺はもう桃のことが好きやったんやと思う。」
少し照れくさいけど
その真っ直ぐな瞳をそらさないで
俺の気持ちを聞いて欲しい。
「せやから…他の男のもんになって欲しくないねん。…自分勝手なのは分かってる。せやけど…俺はもう桃と離れんのだけはイヤや…。ずっと傍におって欲しい…。」
すると
それまで黙って聞いていた桃が
口を開いた…。
「ズルいよ…シゲは…。本当に勝手だね。」

