見てはいけないことはわかっている。 でも、気になる。 授業のノートではないはず。 なら、一体何なんだ! 自分の中の悪魔と天使が少々格闘したが、私はついにノートを開いてしまった。 その一瞬、罪悪感が体を駆け巡った。 遠くで吹奏楽部が奏でている楽器の音と混じって、心臓の鼓動がやけにうるさく聞こえた。 それから「ああ、やってしまった」と頭の中で繰り返す。 ……が、そこに書いてあった文字列を見て今度はハテナマークがその場を埋め尽くした。 内容は、一言でいえば”意味不明”だった。