きみと最後の1ページまで






遊びまくるとは言っても、ふたりは部活があるから結局あまり会えない可能性もあった。


夏休み中まで学校に来なきゃ行けないなんて、そんなの面倒。


野球部には合宿があるみたいだし。


少しだけもったいなく感じていたけど、やっぱり部活に入らなくて正解だ。




「ま、とりあえずお祭りには行こうね! 楽しみだなぁ」




そう言って、千夏は目をキラキラさせる。


今月の29日は近くで夏祭りが開催されることになっていた。


その日は前々から3人で都合を合わせていて、行くことが確定している。


まあ、私はいつでも暇なんだけど。




「あー、早く夏休みになってほしいね」




微妙に汗ばむ体にいつの間にやら取り出した下敷きで風を送りながら彩奈は窓の外を見た。


私もつられてそちらを向くと、目に眩しい青空が飛び込んできた。


太陽も輝いている。


彩奈が願わなくたって、夏はすぐそこだ。