私は杉沼 和香奈(スギヌマ ワカナ)、高2の17歳だ。


『和佳奈ぁ~、一緒にお昼食べに行こぉ~?』


授業が終わり、私の方へ来たのは親友の沖井 嘉奈(オキイ カナ)。


『あ…ごめん、今日はお父さんがお弁当作ってくれたから…』


『そっか!!じゃあ、早く食べて戻って来るね!!』


そう言って学食へ向かった。

しつこく学食で一緒に食べたいと言わないのは、私の家が父子家庭で、中々お弁当を作ってもらえないからである。

嘉奈の優しさに免じて私は教室でお弁当を一人で食べていた。


すると、近くで食べていた女の子の集団からこんな話が耳に入る。


『ねーねー、呪いメール遊びって知ってる!?』


『知ってる、知ってる!!変なメールが届いて、それ回さないと一週間後にそのメールで死んだやつに殺されるってやつだよね!!』


『そうそう!!あれマジヤバくねぇ!?』


『ヤバイよね!!そのメールで西高のやつ一人死んだんでしょ?』


『確か…新田彰一だっけ?』

『アイツただのいたずらチェンメとか言ってたもんなー』


……と。


まぁ、携帯を持って無い私には無縁な話だが。