たとえばモラルに反したとしても

 昨日、返事は聞かなかったけれど。


 もう……来ないつもり?
 二度と……来ないつもり?


 そう考えてジクリと心臓が血を流すよう。

 どこかに開いた穴からじわりじわりと血が流れ出しているみたい。

 やがて全ての血が流れ落ちて、枯れ果てて眠るように死んでいく。

 それが独りきりの宮野桐華に相応しい終焉(おわり)。


 ……笑える。


 少しでも、三好に期待した自分が滑稽だ。

 三好は脅されたから来ただけ。
 命じられたから抱いただけ。

 たった一日、それも数時間しか一緒にいなかったのに。

 何をあいつに期待したんだろう。

 馬鹿げた自分に嘲笑が浮かぶ。


 もう、きっと来ない。

 それでいい。

 もう関わり合いなど持ちたくないから。


 スマホの電源を落として桐華は目を閉じて枕に顔を埋めた。