「うん。俺も話したいことがある」 言葉は自然と口から出た。 「じゃあ私から。少しだけだから」 「おう」 3月 柔らかい夜風が肌を撫でる。 七瀬の小さな後ろ姿が 俺の歩く道を固く踏み固めて先に行く。 風に運ばれる声が身体中を支配した。