ここに俺の話を聞いてくれる人は、七瀬はいない。 固く冷たい場所にいると、七瀬の温かさも忘れそうになって 自分の名前より忘れなくない七瀬のことを、俺はずっと考えていた。 毎日毎日毎日 等身大の人形のように ただ珠里の前に座り音を聞き流している俺の唯一残っている思考が七瀬だった。