「ナナのことは大好きだぞ!」 「ありがとう。私も好きだよ。 私は宇右衛門も好きだよ。でも、宇右衛門の好きと私の好きは違うんだよ」 「違うのだ?」 「うん。好きにも種類があるんだよ」 だから私は、宇右衛門を傷付ける。 期待は持たせない。 宇右衛門の顔は見ない。 でも、椅子に座った私の視界に入る立った宇右衛門の震える手を見て 何もかもが分かるような気がした。