目を瞑って反応を待つ。 少し待っても、中村の反応はない。 ミスチョイスだった、らしい。 「ごめん。返品でいい。気遣わせてごめん」 時計を回収しようと手を伸ばす。 どうしても私は、与えられない存在だった。 こんなことならプレゼント習慣が勘違いだった方がマシだ。