アマテラス【完結】



そろそろ本気で怒ろうかと思ったその瞬間

中村は私の拘束を解き、私がハンガーに架けたコートのポケットを探り始めた。




起き上がってベッドに座り、中村の背中を見る。


私が背伸びをして架けたハンガーは、中村が前に立つと何倍も低い場所にあるように見えた。






「俺から渡そうと思ってたのにな」


「ん?」