登場人物

アロイス・フォン・ルーネンベルク
十六歳の少年伯爵。絶世の美少年と噂されるが、本当は女の子である。家庭の事情で男として振舞っている。幼馴染みのフランツに想いを寄せていたが、女性と言う事実を告げる事すら出来ないまま、失恋する。
真面目で礼儀正しいそれ故に思い悩みやすい性格。幼い頃からフランツ一筋だったが、ゼノンの妻として生きる事を決め、彼と触れ合う内に思いは傾いていく。

ゼノン
魔界の王。正確には、千年前に死んだ魔王ゼノンの遺体に魔力の高い人間の魂が宿った存在。その魂の持ち主は、実はアロイスと縁がある。人間界では、ゼノンの性質に引き摺られ魔王らしい鷹揚な態度。魔界では魂の性質に従い、穏やかで紳士的。ただし、フランツには、厳しい顔をする

フランツ・フォン・リリエンタール
アロイスと同い年の幼馴染み。彼女が女性と知らない為、その気持ちにも気付いていない。

ユリア・フォン・フランベルク
フランツの恋人。彼とは身分が違う為、親に結婚を認められず…駆け落ちを企てる。

ギギルス
千年前にゼノンを殺し、クーデターを企てたが相討ちになっていた。その前に放っていた分身が、人間の血液を吸って、それを材料に魔力を生み出しており、復活しようと暗躍している。