ただあの子になりたくて



「俺、何度もメッセ入れたんだぜ。何も気づかなかったのか?」

「……ごめん、寝てて」

「話はあとだ。今は早くなずなのところへ」

蒼介は私を確認するなり、早急に病院の入口へと足を向ける。

私は内心戸惑いながらも、急いで後を追った。

広い受付前は、今日が土曜のせいかほとんど人はおらず、受付にも誰もいない。

制服を着た守衛のおじさんがミニテーブルの前に立っているくらいだ。

清潔に真っ白く光る床は何だか寒々しくて、私はむっと口をきつく結ぶ。

正直に言って、この姿になって初めて蒼介と会う場所がこんな場所になるなんて、私の理想は丸崩れだ。

ことの成り行きにあらがえずに、自分の見舞いになんて来てしまったけれど、自分に会ってしまっても大丈夫なものなのだろうか。