全部全部、今ここ、このとき、終わりにしよう。 私はカッと目を見開き、ナイフを両手で高く振り上げる。 そして一息に、全身を使ってナイフを振り下ろした。 寝台が激しく呻く。 軽い布の布団が舞い上がる。 「キャアッ!」 会場が悲鳴にどんと突き上げられる。 耳をどよめきだけが支配する。 完全に覆いかぶさった私の下の暗がりで、彼が声もなく目を大きく見開いている。 鼻先がくっつきそうなほどの至近距離。 彼の大きな黒い瞳は泳ぎ惑い、驚きのせいか息も私の顔にかからない。