ただあの子になりたくて



見えてきたあの日の欠片。

あのオレンジ色に染まる階段の踊り場の記憶。

緊張で唇が渇く。

カラカラの口でなけなしのつばを飲み込む。

あの日、2人は約束をしてあの場にいたのだ。

一体、何の話をするためだったのだろう。

他の女子の告白。

あの日抱き合っていた2人。

きっと私たちには公表ぜずに付き合っていたのであろう2人。

この不安に溢れた文字。