ただあの子になりたくて



友達も、好きな人も、全部私が壊した。

「お金もない。家族も家もない。友達もない。体は死にかけだ。あるのはせいぜい、その椿の体くらい」

私の小さな口が、私が思い浮かべた以上のことを矢継ぎ早に口にする。

そのどれもが的確で真実だった。

私にはもう本当に何もない。

でもそれでは願いを叶えてもらえない。

無様なのはわかっていた。

だから私は恥知らずにも、縋りつくように自分の姿をしたそれに強く眼差しを送る。

それに気づいたそいつは、いやらしい細い目で私を見返した。

「今度はそのお友達の体で、自殺でも僕に見せてみたら?」