ただあの子になりたくて



けれどその声は続く。

「僕はその代わりに、君のもがき苦しむ無様な姿を見せてもらって、楽しんだ。契約は成立だ」

私の姿をしたそいつは、わざわざ私が目を逸らした方に回り込む。

そしてしゃがみこみ、しゃっきりとしないそのたれ目で私をのぞき込んだ。

「よって、僕の仕事は終了だ。これ以上、君の願いを叶える義理はない。」

眼前であどけなく動く唇。

響いた非情な宣告。

どっかりと豪快に座り込んでスカートがひらり舞い上がる私の姿を、私は呆然と見つめている。

弁解の言葉を必死に見つけようとするけど、いくら探しても見つからない。

認めたくない。