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「かわいいかわいい妹よ、私たちはまたあなたと一緒に暮らしたいのよ」

私は手を取られ、切実にゆがめられた顔で迫られる。

「このナイフで王子の心臓を刺すの」

「そうすれば人魚に戻れるわ。どうか、私たちのところへ戻ってきて」

今にも泣きそうに声を震わせる人魚姫の姉たち。

姉たちはこぞって私の手を取る。

見下ろせば、手に握らされた、武骨で軽い作り物のナイフ。

じっと見つめる姉たちに、私は曖昧に頷き、振り返る。

そこには、手作りの簡素な台に横たわる王子、蒼介の姿。